孫正義社長「本当にうれしい」　アイフォーンの先行販売

　徹夜で並んだ末にアイフォーンを購入できた東京都清瀬市の会社員、梶野仁司さん（３３）は、取り囲んだ報道陣に「すごく興奮した」と笑顔で語った。店舗の前ではさっそくアイフォーンで家族に電話をかけ、「買えました」と報告。「操作はすごく簡単」と感心していた。

　東京都台東区の会社員、中村太一郎さん（２８）は、アイフォーンを手に「ずっしりと重い感じで高級感がある」と満足げ。他に２台の携帯電話を使っているため「どう使い分けようか」とぜいたくな悩みも口にした。

　孫社長は「本当にうれしい。携帯電話が本当の“インターネットマシン”になった歴史的な日だ」と感慨を込めて語った。

　表参道での発売は、時差の関係でニュージーランドに次ぎ、世界で２番目に早い。列をつくった１５００人超の客に対し、ソフトバンクでは夜９時の閉店まで端末を販売するが、登録作業などで時間がかかった場合は「翌日以降の販売になる」（ソフトバンク広報室）としている。

　また、１１日午前１１時過ぎには、東京都千代田区のビックカメラ有楽町店でアイフォーンの発売記念イベントが開かれ、孫正義ソフトバンク社長や、同社の携帯電話のＣＭに出演している女優の上戸彩さんが登場して盛り上げた。

　同店でも徹夜組を含め３００人以上が行列を作り、発売を待ちわびた。孫社長は「きょう、携帯電話業界の新しい歴史が始まる。（アイフォーンは）携帯というよりパソコンが手のひらにある感覚」とアピール。アイフォーンを初めて見た上戸さんは「私もすごく欲しかったので、ぜひ使いたい」と笑顔を振りまき、大勢の客から喝采を浴びた。

　正午の販売開始に向けたカウントダウンには上戸さんも参加。ビックカメラでは「今後、何台入荷するかもわからないが、注目度が高い商品なので期待している」と話した。